DeNAに買収され、中畑清監督が就任した。
まだまだ弱かったけど、ボクらは久しぶりに野球を楽しんだ。
中畑政権最終年、筒香嘉智はその芽を開花させた。
ボクらは1998年以来の優勝の可能性を感じる野球を見ることができたんだ。
ラミレス監督へと代わり、筒香嘉智は、その才能を爆発させた。
横浜の空高く。何度も何度もそのホームランを目にした。
打球音が響いた瞬間に、スタジアム全体が立ち上がり、息を呑んで打球を目で追う。
スタンドが届くその時に、静寂を切り裂いて大歓声が湧き起こる。
ボクらはあの時間が本当に好きだった。
初めてのクライマックスシリーズも味わえた。
制度導入後10年も待ったんだ。その感動はひとしおだった。
しかし悔し涙も味わった。その悔しさこそが野球を1年間楽しんだ証だった。
そしてラミレス政権2年目。
再びクライマックスシリーズに立った。
もちろん1年間、印象的なシーンは数多くあった。
けれど甲子園での「泥試合」。
泥だらけにながら打席に立つ筒香嘉智の姿。
ボクらは今でもありありとあのシーンを思い出すことができる。
そのままの勢いで日本シリーズに挑んだ。
1998年以来、横浜スタジアムで味わう日本シリーズの雰囲気は最高だった。
しかしまたしても勝利の女神を抱くことは、眼前にして叶わなかった。
もうすぐそこに見えていたのに。
ボクらは筒香嘉智の成長とともに、「優勝」という夢を追いかけていた。
1軍でポジションを掴んでから6年間。
毎年「優勝」が夢みれたのは、間違いなく筒香嘉智がいたからだ。
そして、自身の夢を追いかけて、アメリカへと渡った。
ボクらはそれを応援した。
筒香嘉智がいなくなってからも、ボクらは毎年「優勝」という夢を追いかけ続けた。
一昔前には考えられないことだ。4月にはシーズンが終わるチームだったんだから。
それでもボクらはまだ手にすることができていない。
勝利の美酒を味わえていない。勝利の女神を抱くことができていない。
そして、筒香嘉智が帰ってきた。
夢のアメリカで、辛く苦しい時間を過ごしてきたのだろう。
まだ諦めきれない思いもあるだろう。
それはボクらには想像することしかできない。
軽々しく口にするものでもないだろう。
けれど、ボクらはここから筒香嘉智とともに再び夢を見る。
ずっと彼と追いかけ続けている「優勝」という夢を。
そして必ずや手にするのだ。
そのために、ボクらは横浜の空に応援の声を響かせる。
だから筒香嘉智。
ボクらに見せてくれ。
何度も何度も見せてくれ。
横浜の空高く、かっ飛ばしてくれ。ホームランを。
ヘッダー画像引用元:
https://news.yahoo.co.jp/articles/05f046ad1280ecbab30bc04f0b25276ffec78afc
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